別のブログの「おしゃべり!おしゃべり!」と題した記事で、causette (おしゃべり)という単語は conversation の類義語の平俗語で、"petite causerie à bâtons rompus" 「とりとめのないちょっとしたおしゃべり」と定義されているということを紹介しました(アシェット類義語辞典)。仏和辞典にも、この言い回しは「散発(断続)的に、散漫に」とあるので、よほどのあわてものでもなければ「折れた棒」とは訳さないでしょう。この新スタンダードには「断続的な太鼓の打ち方」という註がついていますが、これはいったいどういう打ち方で、どうしてこのように呼ばれるのでしょうか。
ここでは軍楽の太鼓の打ち方が問題となっています。一方には両手にもったばちを交互に打ちつける奏法があります。今でも表彰式の名前の発表前のサスペンスをかもしだすときに、「タカタカタカタカ…」と細かく打つ太鼓の打ち方(ロール)がありますね。このような roulement に対して、batterie de tambour à bâtons rompus というのは、両手にもったばちをそれぞれ二回ずつ「タンタン」「タンタン」と打つという打ち方だそうです。一言云うと一言返す、という会話をこの奏法は思わせるということが云えるのでしょう。この言い回しはことばについてしか用いられません(レー&シャントロー)。「タカタカタカタカ…」という roulement の持続的な感覚に対して、もっぱらことばの短さが強調されています。よってここでの rompus という単語は「折れた」という意味ではなくて、「間隔をおいた」という意味になります。
さて、他のサイトを見てみますと、pourquois.com というサイトでは、アフリカのトーキング・ドラムの例が挙げられています。ひとりだけが話す場合は、bâton à palabres (長広舌のばち?)で、みんなが自由に話すことができるのが bâton rompu だと説明されています。どことなく信用が置けないような意見だという感想を私はもちますが、読者の評価は5点中3点になっています。
Expressio.fr では、この表現の起源ははっきりしないとし、おそらく上の軍楽太鼓の例から来ているのだろうとしながらも、模様が規則的ではない、線が交錯した(bâtons entremêlés が何を云いたいのかは不明瞭だが、こういう意味か)、中世のつづれ織りから来ているのかもしれないという説を紹介しています。コメントが結構おもしろいです。
Francparler.com ではまずレー&シャントローの軍楽太鼓の意見を紹介し、しっかりした根拠のあるものかどうかはわからないと断りながら、アフリカの例を紹介しています。このサイトはユネスコの記事へのリンクを貼っていますが、この記事ではアフリカの la palabre (sic) (会議)について書かれています。これは「多くの問題が自由に議論され、共同体に関する重要な決定がなされる会議」だそうです。ひとつの例として、この会議の代表が労働歌を指揮するということが云われています。しかし正直なところ、これが à bâtons rompus という言い回しとどのような関係がある話なのかはよくわかりません。このユネスコの記事とはあまり関係のようなしかたで、francparler.comは、このアフリカの会議では棒をもっているひとだけにしゃべる権利があるということを書いています。Francparler.com ではこの palabre という単語を男性名詞としていますが、もしかしたらユネスコの記事が伝えるように、アフリカの会議を意味するときには女性名詞になるのかもしれません。
みんなが「こういう起源ではないのか」と詮索しているのがおもしろいですね。レー&シャントローの「軍楽太鼓」がまじめな意見で、アフリカやつづれ織りは民間語源説ではないかという気がするのですけれど、どうでしょうか。これは私の感想でしかありません。
ここでは軍楽の太鼓の打ち方が問題となっています。一方には両手にもったばちを交互に打ちつける奏法があります。今でも表彰式の名前の発表前のサスペンスをかもしだすときに、「タカタカタカタカ…」と細かく打つ太鼓の打ち方(ロール)がありますね。このような roulement に対して、batterie de tambour à bâtons rompus というのは、両手にもったばちをそれぞれ二回ずつ「タンタン」「タンタン」と打つという打ち方だそうです。一言云うと一言返す、という会話をこの奏法は思わせるということが云えるのでしょう。この言い回しはことばについてしか用いられません(レー&シャントロー)。「タカタカタカタカ…」という roulement の持続的な感覚に対して、もっぱらことばの短さが強調されています。よってここでの rompus という単語は「折れた」という意味ではなくて、「間隔をおいた」という意味になります。
さて、他のサイトを見てみますと、pourquois.com というサイトでは、アフリカのトーキング・ドラムの例が挙げられています。ひとりだけが話す場合は、bâton à palabres (長広舌のばち?)で、みんなが自由に話すことができるのが bâton rompu だと説明されています。どことなく信用が置けないような意見だという感想を私はもちますが、読者の評価は5点中3点になっています。
Expressio.fr では、この表現の起源ははっきりしないとし、おそらく上の軍楽太鼓の例から来ているのだろうとしながらも、模様が規則的ではない、線が交錯した(bâtons entremêlés が何を云いたいのかは不明瞭だが、こういう意味か)、中世のつづれ織りから来ているのかもしれないという説を紹介しています。コメントが結構おもしろいです。
Francparler.com ではまずレー&シャントローの軍楽太鼓の意見を紹介し、しっかりした根拠のあるものかどうかはわからないと断りながら、アフリカの例を紹介しています。このサイトはユネスコの記事へのリンクを貼っていますが、この記事ではアフリカの la palabre (sic) (会議)について書かれています。これは「多くの問題が自由に議論され、共同体に関する重要な決定がなされる会議」だそうです。ひとつの例として、この会議の代表が労働歌を指揮するということが云われています。しかし正直なところ、これが à bâtons rompus という言い回しとどのような関係がある話なのかはよくわかりません。このユネスコの記事とはあまり関係のようなしかたで、francparler.comは、このアフリカの会議では棒をもっているひとだけにしゃべる権利があるということを書いています。Francparler.com ではこの palabre という単語を男性名詞としていますが、もしかしたらユネスコの記事が伝えるように、アフリカの会議を意味するときには女性名詞になるのかもしれません。
みんなが「こういう起源ではないのか」と詮索しているのがおもしろいですね。レー&シャントローの「軍楽太鼓」がまじめな意見で、アフリカやつづれ織りは民間語源説ではないかという気がするのですけれど、どうでしょうか。これは私の感想でしかありません。


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